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脱初心者DTMer! コンプレッサー攻略 パート2

2016年06月05日15:29  カテゴリ:講座
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はい、今回はコンプレッサー攻略パート2ということで、
実践的なコンプの操作について解説します。

前回の考え方、仕組みを前提に進めていきますので、
前回をご覧になっていない方は、そちらも一度見てもらえれば幸いです。


脱初心者DTMer! コンプレッサー攻略 パート1



内容に移る前にちょっと前置きになりますが、
今回は「コンプレッサー攻略講座」なので、
「こんな設定をすればかっこいい音になるよ」みたいな要素はあまりないです。

ミックスにはコンプ以外の処理も必要になってくるので
「その音源の処理の完成形を目指す」よりも、
「こんな音にしたい、というゴールに向かって設定を考える」という方針で
やっていきたいと思います。

もちろん聴いてもらうサンプル音源も、コンプだけのビフォーアフターになってます。


では、本編です。



◆キック


まずはこちらお聴きください。




キック単体→ドラム全体というサンプル音源です。

このキックに対し、コンプでどういう音にしたいか、
ゴールを考えます。


☆ゴール☆
インパクトを強くしたい。迫力を出したい。



こんな感じで設定しました。

このゴールに向かうにはどのような設定をすれば良いでしょうか。


迫力を出すってことは、波形が三角より四角に近い方が
音圧が上がるため迫力が出ます。
なので余韻は増やす方向が良いですね。

アタックは削るとインパクトがなくなるので残す方向です。


ではパラメータが分かりやすいCubase付属コンプで設定してみます。




4_02.png


パラメータ
Threshold -22db
Ratio 8:1
Attack 20ms
Release 10ms
Make-Up 2.5db



キック単体の音をビフォーを比較すると結構余韻が増えて
迫力が出てるかと思います。

ただ、全体の音で比較すると、余韻が増えすぎて邪魔になってる印象もあります。

これは、オーバーヘッドマイクやアンビエントマイクに収録されてる
キックの音と被ってしまい、不要に強調されてしまってることが原因なので、
方法としては、リリースを長くして余韻を抑えるか、後段の処理で
オーバーヘッドのキックの帯域をEQで削るなどがあります。


今回はリリースを長くして余韻を抑えれるか試してみます。





4_03.png


リリースを80msに変更しました。
ほどよく余韻を抑えて全体で聴いたときも元のニュアンスから
さほど変わってない感じです。

ただ、最初に設定した音の方がいかにもコンプ掛けた感じの音がしますよね。

大体ロックやメタル系のキックの音は、リリース早くして余韻を増やしておいて、
後段のEQで不要な部分を取る手法が取られてます。


また、キックにはアナログモデリング系のコンプが良く使われてたりします。

アナログコンプは、アナログ特有の歪みをシミュレートしてるので
自然に倍音が追加されたり音が飽和されたりします。

ここではWaves CLA-76 を使用してみます。





4_04.png



すごく微妙な差ですが、全体の中での存在感が
CLA-76の方がなんとなく前に出てきてるような気がします。

アナライズで見てみると、


4_05.png




CLA-76は、30Hz以下と200Hz前後、15kHz以上がブーストされた感じになってます。
25kHz以上は、アナログノイズをシミュレートしたため乗ってます。

アナログ系は、こういう副作用が結果的に良い音に繋がることがあるので人気になってるんですが、
元の音を変えないという点ではCubase付属コンプの方が優れてるので、ケースバイケース
ですね。



◆スネア


続いて同じサンプル音源で、スネアの設定を考えてみます。
キックの音はデフォルトに戻します。





☆ゴール☆
うるさいので引っ込めたいけど存在感は残したい



元の音はアタックがうるさく余韻が少ないので、
いい塩梅を見つけたいところです。

ただしスネアはキック以上にオーバーヘッドなどに
被って録音されてることも多いので、全体への影響も見つつ設定します。

アタックが大きく余韻が少ないので、
アタックリリースどちらも最速にして、徐々に伸ばしていく方法がよさそうです。





4_06.png



パラメータ
Threshold -20db
Ratio 6:1
Attack 7ms
Release 10ms
Gain 3.0db



Waves R-Compを使用しました。
これもパラメータが分かりやすく使いやすいです。

音は単体で聴いても変化が分かりますが、
全体で比較するとより分かりやすいかと思います。
前後感が後ろに下がってますが、存在感は変わらずあります。

リリースの10msは割と適当に決めてましたが、アタックの7msというのは
1ms単位で動かして前後感を確認しながら決めました。
もちろん、もう少しアタックを強調させる方向でも良いかと思います。




◆オーバーヘッド





キット全体の音が入ってるオーバーヘッドの処理は、
当然全体への影響が大きく、ドラムの音質を決める重要な部分です。

深めの設定にしておけば大抵かっこよくできるんですが、
ここではちょっと違う方向性にしたいと思います。


☆ゴール☆
全体のグルーブを作り変えたい



オーバーヘッドにコンプを深く掛けると、リリースタイムの設定次第で
グルーブ自体を変化させることができます。
特にハイハットの聴こえ方に顕著に表れます。

cubase付属コンプなどのあっさり系では作りにくいので
アナログモデリング系を使います。
ここではWaves V-Compを使いました。




4_07.png


パラメータ

・COMP
 INPUT -12db
 OUTPUT 2db
 RETIO 6:1
 RELEASE AUTO

・LIMITER
 LIMIT LEVEL 8.0
 ATTACK FAST
 RELEASE 800ms



全く別のグルーブになったかと思います。

これは極端な例ですが、元の音源に物足りなさを感じる場合は
こういう処理もおもしろいかもしれません。


ちなみにcubase付属コンプで同じ効果が出せるかやってみました。




4_08.png



できんこともないですが、これじゃない感がありますね。

キックの余韻なんかはV-Compだとうまいこと削れてくれてますが、
Cubase付属だと残ってしまってます。




長くなりすぎるので今回はこの辺で・・・

残りはベースとボーカルぐらいをやって、
コンプ攻略講座は終わりにしたいと思います。


ではでは!
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